早朝観蓮会

蓮を見に行ってきた。

 

子どもの頃、夏休みが始まるとすぐに長野の山奥にある山の家に連れて行かれていた。

当時、父にとっては日常から隔絶されて涼しい環境で仕事も捗ったのだろうが、私(母も含め)にとっては友達とも遊べない。遊び相手と言えば、二つ下の弟しかいない。心理的軟禁状態であった。

 

とはいえ、今から考えれば山の自然を体感、体験できた貴重な日々。

記憶に残っている風景の中に、朝、近くの池にひっそりと浮かぶ蓮の花。というものがある。

小さな蓮で、昼ごろ通りかかると花は閉じているし、朝のひんやりした空気の中で、時には朝靄がかかったり雨降りの後はあふれそうな池に浮かんだりして幻想的な風景をタニシやアメンボ探しをする弟を横にしばらく見つめているのが好きだった。

 

近くにある万博公園の日本庭園で早朝観蓮会があるというのは友達から聞いてはいたが、ずっと行く機会を逃していた。

開花時間が短いためか、期間がすごく限られている。(今年は7月4日~6日、11日~13日、18日~21日)

今年もいざ行こうと思った週末は、話を聞いて一番乗り気だった次女が発熱のため断念。

そして満を持して先週末。私としては朝一にでも行きたい気分だったが、運転手の及び腰で出発したのが6時半ぐらい(多分)。

しかも、いざ出かけようとしたら雨がぱらついてきた。私の気分は一気に盛り下がったが、せっかくだからと出かけた。

 

着いてみると、駐車場が意外にも1/3ほど埋まっており、人気の高さにびっくりしつつ池を目指す。

写真の奥に映り込んでいる人の影がおわかりになるだろうか?池の周りを取り囲みカメラを向ける人人人…

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しかも、蓮でかい!

私の思い出の蓮は、鳥の足下に浮かんでいる小さな蓮。

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こんな花や

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こんな花ももちろん綺麗だったけど…

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池の周りではミニライブや、象鼻杯(蓮の葉っぱを杯にしてお酒を飲む)というイベントも行われていた。

f:id:chi-chi57:20140713072653j:plain蓮の葉に揺れる雨露

 

私の幼い日のイメージからはほど遠かったが、久しぶりに心洗われるひとときだった。