調律 その1

ピアノの調律。

みなさん、どこに頼んでいるのだろう?

 

我が家の場合、ピアノを弾くのは長女だけ。

私はピアノを習いたかったけど習わせてもらえなかったし、夫も姉二人はピアノが上手で、一人はプロ、一人はプロになることを先生に勧められたほどなのに、本人は全く弾けない。そんなわけで、ピアノには調律が必要。とは知っているけど、どこにどのように頼んでいいのかわかる人がいない。

 

我が家のピアノを買うときも、頼りになる人がいないので、(普通は、ついている先生に紹介してもらったりするのだろうけど、先生に紹介してもらうほどの余裕がなかった。)福岡でプロの仕事をしている姉に中古で選んでもらって福岡から送ってもらった。

 

その時に、設置時調律として業者から提携の調律師さんが派遣されてきた。Yさんとしておこう。Yさんは「私は普通こんな仕事はしないんですが、(業者の)Hさんとは旧知の仲なので…」と調律してくれた。(”こんな仕事”って何?と思いつつ…)

 

このときは、設置時調律としてピアノの代金に調律代も含まれているので、料金はフリー。「ピアノも新しい環境に慣れるまでは音が狂いやすいので半年ごとに調律が必要」と言われるも、ピアノについて知らないので、「では次回は半年後お願いします」とサクッと終了。

 

そして、半年後、Yさんはやってきた。

調律といえば、たまに学校などで見かけるピアノのふたを取って大きなハンマーみたいな道具で音を合わせるイメージ。

 

ところが、Yさんが初めに所望されたのは掃除機。なるほど、鍵盤の下に溜まったホコリを掃除するのに必要。そして、掃除が始まり、しばらくして呼ばれて行くと「奥さん、この家のセーターとか虫に食われませんか?」と尋ねられた。いやいや、服が虫に食われたことなんてございません。そもそも、物心ついてから虫に食われた服なんて見たことがない。ところが、ピアノの中のフエルトを指さし、「このフエルト虫にかじられているのでこの中に虫が住んでいるかもしれません。防虫剤をください。」と今度は防虫剤を所望される。そのとき、家に新しい防虫剤がなかったので、慌てて買いに走る。その後もどこかに不具合があったようで爪楊枝も所望された。そしてようやくいわゆる調律が始まり、終わったときの請求に驚いた。確か3万円ほどだったと思う。とにかく高くてビックリした。

 

作業の途中の会話で、「有名ピアニストのコンサートの調律に東京まで行く。」だの、「音大の先生のうちへ行ってこんな要望に合わせて調整した。」などとおっしゃるし、エプロンにはスタインウェイのロゴは入ってるし、確かに楽器屋の設置時調律など小さい仕事は普段されない人のようだった。

 

その後も「次回は半年後。」と言われるがまま2回ほどお願いしたが、半年ごとに3万円はキツかったので、義姉に相談すると「それは高すぎる。先生に紹介してもらいなさい。」と言われ3回目のご案内の電話があったとき「うちの娘には分不相応なので」とお断りした。

 

ー想定以上に長くなったので次回へ続くー